ハーディー・ロッド、銀幕へ

『砂漠でサーモン・フィッシング』日本公開決定!

12月8日、全国公開

ご紹介した映画、Salmon Fishing in the Yemenが『砂漠でサーモン・フィッシング』として日本公開されることが決定しました。下記のWebサイトで日本語版の予告編などをご覧頂けます。

公式Webサイト(日本語)

映画 Salmon Fishing in the Yemen


映画に登場する小道具と言えば、何が思い浮かぶでしょう。ジェームズ・ボンドが乗るBMW?それともダーティー・ハリーが持つマグナム?今回、ご紹介するものはひと味違っています。ジョーンズ博士のSwift Mk2。ジョーンズ博士といっても、ハリソン・フォードではなくユアン・マクレガーが主演です。砂漠に挑むのは同じですが、彼が手にしているのは鞭ではなくハーディーのロッドです。映画Salmon Fishing in the Yemen(日本公開・邦題未定)が間もなく全英、全米で公開されます!

フライフィッシングを題材にした映画が製作されるのは、92年のロバート・レッドフォード監督、ブラッド・ピット主演の「リバー・ランズ・スルー・イット」以来、実に20年ぶりです。しかも、今回はフライフィッシング発祥の地、英国の映画です。

原作の小説は著者の処女作にして、英国で40万部を売り上げたベストセラー。白水社から日本語版も刊行されており、好評を博しました。著者はハーディーと同じ英国ノーサンバーランド出身です。訳者のあとがきによれば、ノース・タイン川近くで鮭釣りや狩猟を存分に楽しめる環境で暮らしているそうです。

監督は「ギルバート・グレイプ」や「ショコラ」で知られるラッセ・ハルストレム、脚本は「スラムドッグミリオネア」でアカデミー賞を獲得したサイモン・ビューフォイ(ボーファイ)。主演は先ほども紹介したユアン・マクレガー。ヒロインには「サンシャイン・クリーニング」や「プラダを着た悪魔」のエミリー・ブラント。豪華なキャストでしょう。彼らがどのようなキャスティングを見せてくれるか期待しましょう。みごと観客を釣り上げることができるでしょうか。ハーディーのロッドなので心配は無用かもしれませんが!

http://www.imdb.com/title/tt1441952/
(The Internet Movie Database によるキャスト、あらすじ、予告編など)
http://trailers.apple.com/trailers/independent/salmonfishingintheyemen/
(iTunes Movie Trailer による高解像度予告編)

※ 2012年2月現在、日本公開は未定です。



原作小説紹介

ポール・トーディー著 小竹由美子訳「イエメンで鮭釣りを」


あらすじ

アルフレッド(フレッド)・ジョーンズ博士は、研究一筋の真面目な学者。水産資源の保護を担当する政府機関、国立水産研究所(NCFE)に勤めている。ある日、イエメン人の富豪シャイフ・ムハンマドから、母国の川に鮭を導入するために力を貸してもらえまいかという依頼がNCFEに届く。
フレッドは、およそ不可能とけんもほろろの返事を出すが、この計画になんと首相官邸が興味を示す。次第にプロジェクトに巻き込まれていくフレッドたちを待ち受けていたものは?手紙、eメール、日記、新聞、雑誌、議事録、未刊行の自伝などさまざまな文書から、奇想天外な計画の顛末が徐々に明らかにされていく。

著者 ポール・トーディー氏 略歴

1946年、ハンガリー人の父とアイルランド人の母の間に生まれる。オックスフォード大学ペンブルック・カレッジで学ぶ。処女作『イエメンで鮭釣りを』は、2007年に出版されるやたちまち評判を呼び、一躍ベストセラー作家となる。同年、《ボランジェ・エブリマン・ウッドハウス賞》を受賞、翌08年には《ギャラクシー・ブリティッシュ・ブック賞》の最優秀新人作家にノミネートされる。同年、二作目のThe Irresistible Inheritance of Wilberforceを出版。三作目となるThe Girl on the Landingは09年2月に刊行された。
(以上、カバーより引用)

「訳者あとがき」より

自身、釣りをこよなく愛する作者は、とあるインタビューで、魚が現れるのを長時間待たねばならないことが多いイギリスにおいて、「釣りとは信じることなのだ」と語っている。信じることがとても難しくなっている昨今、この小説は「信じる」ということのもつ素朴な力を、読者に思い出させてくれるのではないだろうか。

著者による献辞

この本を、輝く陽光のもと、
浅瀬で鮭を捕らえることのできる妻のペネロペ、
タインやテイでともに釣りを楽しむ友人たち、
そして、我が国の河川における魚数激減を食い止めている
環境庁職員の方々に捧げる。


http://www.hakusuisha.co.jp/topics/09002.php
(白水社の紹介記事)



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